元気丸で行こう!

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免疫力とアレルギー(2) 第4回

免疫力アップに、今日のごはんからできそうなこと!

穴澤:さて、最終回の今回は「免疫力を上げるにはどうすればいいか!」ということなんですが。

藤田:免疫力の70%は腸内細菌で、残り30%は精神面で決まるといわれているんですよ。だから、“食事”と“気持ち”ですね。

穴澤:また簡単な回答ですね(笑)。

藤田:この“気持ち”は、「Th1」が非常に影響を受けやすいんです。笑うことでNK細胞(ナチュラルキラー細胞)がわーっと増えますが、これを出させているのが「Th1」。

穴澤:「Th1」は、おもに、がん細胞をやっつける免疫系でしたね。アレルギー反応に関係する「Th2」は精神面の影響をあまり受けないんですか?

藤田:「Th1」が、まずもろに影響を受ける。喉頭(こうとう)がんになった人に注目すると、いつもニコニコしている人が再発率ゼロなのに対し、全然笑わないような人は再発率約50%ですからね。一方で、「Th2」には影響ないのかといえば、そうでもなくて、アトピーの子どもを「よくなった、よくなった」とほめると治ってきたりする。だから、やっぱり関係はあるんですけど、時間がかかるんです。

穴澤:がんになったら、笑った方がいいんですね(笑)。

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藤田:「Th1」はものすごく精神の影響を受けるからね。アメリカでは今、「サイモントン療法」というのも盛んだし。

穴澤:サイモントン療法?

藤田:そう、簡単にいえば、心理療法、イメージ療法です。毎日ね、がん患者にNK細胞とがん細胞の絵を描かせるんですよ。で、がん細胞の方を大きく描いたら「もうちょっとNK細胞の方が大きいんじゃない?」とかいって指導するんです。そうしていくとね、実際の体内でも本当にがん細胞が小さくなったりするんですよ。とにかく、NK細胞っていうのは精神面の……

穴澤:あの、教授、ちょっといいですか。

藤田:どうしたの?

穴澤:がんについては来月詳しくやろうと思っているんですよ。だから、そのときに(笑)。

藤田:そうか、そうか(笑)。すみません。

穴澤:いえ、謝っていただくことでは! でも一応今回は、「免疫力とアレルギー」というテーマなので、アレルギーを抑えるための具体的なアドバイスをいただけますか(笑)。

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藤田:はいはい(笑)。まず「規則正しい生活をすること」。これだけでずいぶん違ってきますよ。あとは「バランスのとれた食事をとること」。

穴澤:どんな食事がいいですか?

藤田:なるべく高カロリーの食事は避けて、野菜中心の食事がいいですね。

穴澤:高カロリーの食事は、どうしてダメなんですか?

藤田:高カロリーの食品を食べ過ぎると消化酵素の分泌が追いつかなくて、アミノ酸に分解できず、ペプチドのまま胃で吸収される。これがアレルギーを引き起こす要因のひとつになるんです。

穴澤:「ペプチド」って、聞いたことありますけど何なんですか?

藤田:アミノ酸がつながった状態がペプチドです。たんぱく質というのはまずペプチドという高分子に分解されて、それがさらに分解されてアミノ酸になるんです。アミノ酸だといいんだけど、高分子のペプチドのまま吸収されると、それに対して「IgE抗体」を出してしまうことがあるんです。

穴澤:なるほどぉ。IgE抗体は「免疫力とアレルギー 第1回」で説明してもらいましたね。

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藤田:そうですね。そして、肥満細胞にIgE抗体と異物がくっつくと、中からヒスタミンやセロトニンが出て、アレルギー反応が起きる。食事の面では、ヒスタミン自体を多く含む食材もなるべく避けた方がいいですね。

穴澤:ヒスタミンを多く含む食材って、何ですか?

藤田:カツオ、マグロ、イカ、タケノコ、山芋、里芋、栗、そばなどに多く含まれています。

穴澤:日本人が好きそうなモノばっかりですね(笑)。

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藤田:ほかにはやっぱり、加工品などの食品添加物を多く含んだ食材もよくないですね。食品添加物がアレルギー反応を誘発することがありますからね。

穴澤:「食の安全 第1回」でも出てきましたね。では、反対にアレルギー反応を抑える食材とはどんなものでしょう?

藤田:イワシ、サバなどの青魚の多くに含まれている「EPA(エイコサペンタ塩酸)」という物質はアレルギー反応を抑える働きがあるので、いいでしょうね。それに赤しそのエキス、これにも「IgE抗体」を抑える作用がある。そのほかにはバラ科の甜茶(てんちゃ)に含まれる「甜茶ポリフェノール」も、ヒスタミンの放出を抑える働きがあります。

穴澤:ボク、サバは大好きです。とくに塩焼きが(笑)。

藤田:それから、緑黄色野菜や大豆製品。緑黄色野菜には、粘膜や皮膚を強化するβ-カロテンや白血球の働きを強化するビタミンC、大豆には必須アミノ酸や大豆オリゴ糖が含まれているので、免疫力を高めるのにいいですね。あとは、ヨーグルトや納豆などの生きた微生物を含む食材も腸内細菌を育てるので、免疫力を高めるのにいいです。

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穴澤:けど、どれも食べ過ぎたらダメなんでしょう?

藤田:何でも食べ過ぎはダメだよ(笑)。肝心なのは、ほどほどとバランス。

穴澤:そういったことに気を配って免疫力を高めていけば、アレルゲンや免疫とは関係ないとされているアレルギー反応も自然と落ち着いてくるものなんでしょうか?

藤田:そうでしょうね。どんな症状でも根っこにはバランスの崩れがあるから。

穴澤:ボクもそうですけど、富士丸の食事や生活についても気を配らないといけませんね。

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藤田:そうだね。でも、まず穴澤くんが元気でいないと、富士丸だって散歩に行けなくなるし、ごはんも食べられないからね。自分のことも、ちゃんと気をつけた方がいいよ。

穴澤:はい(笑)。ところで、そろそろ締めなんですが、今後の日本人の免疫力はどうなっていくと思いますか?

藤田:残念ながら、どんどん落ちて行くでしょうね。人間というのは、文明とか文化をよいと考えている珍しい生物なんですよ。だから、どんどん効率的できれいな環境を作ってきたんです。人間以外でそんなこと思っている生物はいないから。でも、人間はそれがいいと思っているんだから仕方ない(笑)。

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穴澤:確かに、便利できれいなほうがいいと考えますよね、人は。

藤田:でもそれは全部、我々の免疫力を落とす方向へ進んでいるんです。文明は人類を老化に向かわせているというのは、多くの学者が認めていることだからね。でもそれは仕方ないことなんです。より効率的に、より快適に、よりきれいに――、我々はそういう生き物だから。これからも、その傾向は強まるでしょう。

穴澤:そうかもしれませんね。一度快適に慣れたら、そこから戻るのはなかなかできないから。

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藤田:だけど、そこには必ず落とし穴があるよ、と私はいっているわけです。文明にどっぷり浸かってしまうと、免疫力も落ちるし。免疫力が落ちるということは、生きる力が弱まるということですからね。

穴澤:確かにそうですね。免疫力とは強く生きる力ですから。

藤田:そういうこと。だから小さいお子さんがいるお母さんも、そこに気付かなくちゃいけない。何も文明を捨てろとはいいません。でも、家でゲームばっかりやってないで外で遊びなさい、と。強い子に育つように。

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穴澤:なるほど。“免疫力は生きる力”というのはいい響きですね。いやー、なんとなくまとまった気がします(笑)。どうもありがとうございました。

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