元気丸で行こう!

元気丸で行こう!

水とカラダのめぐり 第3回

雪解け水で、富士丸もますます元気になるかも?

藤田:ところで、穴澤くん。水って不思議な物質だってこと知ってる?

穴澤:水のどこが不思議なんですか?

藤田:まずね、グラスに入れた水に氷が浮くこと。これがおかしい。

穴澤:それって、ものすごく普通だと思うんですけど。

藤田:物理の常識では、液体の水より固体の氷のほうが密度が高い、つまり、より重いはずの氷が水に沈むのが自然なんですよ。固体のほうが、液体より軽い物質なんて、氷くらいなんです。

穴澤:へー、そうなんですね。あまりに日常的で、ボクには不思議でも何でもないんですけど(笑)。なぁ、富士丸。

%E3%81%90%E3%83%BCIMG_4258.JPG ZZZ

藤田:……。では、不思議その2。水は「H2O」という化学記号だけど、実際の水は単純な「H2O」という構造ではなく、この水分子がお互いにくっついたり離れたりしているんですよ。

穴澤:そうなんですか? どういうふうに、くっついたり離れたりしてるんですか?

藤田:調べてみると「H2O」が5つくっついているときと6つくっついているときがあるみたいですね。

穴澤:みたいですねって(笑)。

藤田:いや、それ以上わからないんですよ。「H2O」が5つか6つくっついて、輪になったり枝状になったりしているというのはわかっているんだけれど、それが瞬時に離れたりくっついたりしてるんだから。

穴澤:「瞬時に」って、コップに入れた普通の水も、そんなことしてるんですか?

藤田:していますよ。1秒間に何万回という速さで。また「H2O」が5つとか6つくっついたのが、さらにグループになった「クラスター」というものがあることもわかっているんです。それでも実際のところ、水のことはまだまだわからないことだらけなんですよ。

穴澤:こんなに身近な水にまだわからないことがあるなんて、知りませんでした。コイツはどうでもいいみたいですけど。

%E3%81%90%E3%83%BCIMG_4258.JPG ZZZ

藤田:……。それにね、分子レベルで見ると、水って意外にスカスカなんですよ。すき間が多いんです。

穴澤:「すき間」、ですか?

藤田:そう、そのすき間に、酸素や炭酸ガスやミネラルが入り込んでいるのが、私たちが普段、目にしている「水」というわけです。

穴澤:そういう物質を取り除いた「純水」とかあるじゃないですか。半導体を洗ったりするのに使われるっていう。あれって、飲んだらどうなるんですか?

藤田:吐き気をもよおすほどマズイですよ(笑)。「純水」が体にいいと思うのは大きな間違い。「純水」が入った水槽に魚を入れると、苦しそうに暴れて死んでしまいますから。富士丸にも飲ませちゃいけない。それはそうですよ、水に酸素が溶け込んでいないんだから。

%E6%80%96%E3%81%84.JPG

穴澤:なるほど。てっきり体にいいのかと思っていました。

藤田:だから、そういう意味では蒸留水というのも、溶解物を取り除いた水という意味では同じでね、あまり身体にいいものではないんですよ。

穴澤:人やどうぶつにとっての普段の水って、必要な物質が適度に溶け込んでいるのがいいんですね。というか、そうじゃないといけないんですね。そうか、水はスカスカなんだぁ。

藤田:おもしろい現象があってね。水10mlに水を5ml加えると、当然15mlになるでしょう。だけど、水10mlにエタノールを5ml加えると、どうなると思う?

穴澤:どうなるんですか?

藤田:14.6mlにしかならないんですよ、温度25℃の場合。

穴澤:なぜっ?

藤田:エタノールが水分子のすき間に入るためだといわれていますよ。

%E3%81%8A%E3%80%81%E3%81%AA%E3%82%8B%E3%81%BB%E3%81%A9IMG_8193.JPG

穴澤:すごい(笑)。本当に水はスカスカなんですね。

藤田:これはお酒を造るときにも応用されているんです。ウイスキーなどを寝かせると味に丸みが出てくるというのは、水分子のすき間に細長いアルコールの分子が入り込んで、水分子に包み込まれちゃうからなんです。

穴澤:あぁ、よく何年モノとかいいますものね。あれはそういうことなんですか。おいしそうな話になってきた!

藤田:逆に新しいお酒は、アルコールの分子と水分子がバラバラに存在してるから、ツンツンした刺激のある味になるんです。60%のアルコール濃度の場合が一番水分子に入り込む率が高いということが最近の実験でわかったんですが、それはウイスキーの原酒のアルコール度が60%ということと合致するんです。

穴澤:昔の人はすごいですね。化学的なことは知らなくても、経験からその数字に至ったんでしょうね。

藤田:それに水には、いろんな力をもった水があることもわかっているんですよ。

穴澤:「力をもった水」ですか?

藤田:たとえば、雪解け水。これは種子の発芽を早めたり、ヒナの成長を早めたりすることが研究からはっきりしてるんです。どうぶつはみんな、このことを知っていますよ。

穴澤:どうぶつが知ってるって、どういうことですか? 富士丸もですか?

%E3%83%9C%E3%82%AF%EF%BC%9FIMG_3292.JPG

藤田:昔わが家にいたコロちゃんで実験したことあるんですよ。一方に水道水の入った器、もう一方に雪解け水が入った器を置くでしょう。すると、百発百中で雪解け水の方を飲みますよ。

穴澤:いろんな実験してますね(笑)。でも、どうしてでしょう。何かにおいが違うんですかね。

藤田:それはコロちゃんに聞いてみないとわからないですね(笑)。ただ、その雪解け水の力も5日ほどで消えてしまうんですよ。

穴澤:どうしてなんですか?

藤田:よくわからないんです。いくつか説はあるんですが、今はただ、そういう力があるということがわかっているだけ。

穴澤:よく「奇跡の水」とかあるじゃないですか。思いきり怪しいのが(笑)。あれって、どうなんですか? 

藤田:私のところにもたくさん送られてきますよ(笑)。ただね、それがウソかどうかは最終的にはわからないんですよ。というのも、水の構造がよくわかっていないから解明できないんです。さっきも言ったように、水は絶えず姿を変えているから。

穴澤:いくらなんでも1本何万もするのは、ウソくさいですけどね(笑)。

藤田:それが普通の「水」だということはわかるんですよ。でも、ひょっとしたら神秘の力もあるのかもしれない。たとえば、「愛・地球博」でも紹介された「ナノバブルウォーター」はね、淡水魚の金魚と海水魚の鯛(たい)が同じ水槽で暮らせるんです。でも、医学的な証明はまだ。

穴澤:あぁ、それ見たことあります。あと、あまりに手際よくさばかれたとかで、半身の魚が泳いでるのとかも!

%E8%88%8C%E3%81%AA%E3%82%81%E3%81%9A%E3%82%8AIMG_3798.JPG

藤田:半身にさばかれて泳いでるのは、水のせいじゃないと思うけどね(笑)。とにかく、水が起こす不思議な現象や人工的に作った不思議な水はあるけれど、どうしてそうなるのかというのは、じつはよくわかっていないんですよ。

穴澤:なるほど。本当に水ってよくわからないんですね。ボクも富士丸も、毎日何気なく水を飲んでるけど。

藤田:ただね、世界には長寿の村というのがいくつかあるけど、そこの水を調べてみると、体にいい水というのは、ちゃんと理由づけができるんですよ。

穴澤:では、次回はその身体にいい水の話を中心に聞かせてください。

060811-8%E3%82%88%E3%82%8D%E3%81%97%E3%81%8F%EF%BC%81.jpg

プロフィール 富士丸な日々

このページのトップに戻る