におい 第4回
お互いの健康管理に毎日においをかぎっこするか、富士丸
穴澤:「におい」も今回が最終回です。
藤田:そうそう、においには危険を回避する役割もあるんですよ。
穴澤:危険というと?
藤田:ほら、毒だとか、腐ったものとか、そういう食べてはいけないものを本能的に察知する能力です。
穴澤:なるほど。でも、ボクは賞味期限とかあんまり気にしてないなぁ。ちょっとぐらい過ぎていても、においをかいで大丈夫だったら食べます(笑)。
藤田:昔は、そうして判断するのがふつうでしたね。
穴澤:だけど今は、ボクの友だちも賞味期限が過ぎてるからってすぐ捨てたりしますね。「自分でわかんないのかな、大丈夫かどうかぐらい」と思いますけど。
藤田:穴澤くんはちょっとぐらい腐ったもの食べても大丈夫なんじゃない?
穴澤:失礼な(笑)。まぁ、そうかもしれませんが。
藤田:自然界のどうぶつは、自分で判断できないと危険というか生死に関わりますからね。
穴澤:でも、富士丸もそうですけど、犬って結構何あげても食べるじゃないですか。なんか人を信用しきっているというか。危険探知能力って、退化しているような気がするんですけど。
藤田:犬はそうですよね。
穴澤:その点、猫の方がまだマシだと思うんですよ。
藤田:猫は人間なんかアテにしてないっていうところがあるからね(笑)。オレにかまってくれるなって感じでしょ?
穴澤:ごはんはしっかり要求するくせに、気に入らないと食べないみたいなね(笑)。
藤田:猫ってそういうところあるよね。そう考えると犬はね(笑)。
穴澤:富士丸は、薬までボリボリ食べますからね(笑)。
藤田:私なんか忙しくてほとんど家にいないから、昔いた犬のコロちゃんはほかの家族にばっかりなついてね。私なんか相手にしてくれなかった。ごはん代稼いでるのは、だれだと思ってるんだとか言っても、わかってくれないしね(笑)。
穴澤:それも切ないですね(笑)。だけど、犬って、本当に嗅覚がすぐれているのか怪しいですよね。
藤田:でも、ガン探知犬もいるぐらいだから、相当なものだとは思うけどね。
穴澤:ガン細胞って、においがあるんでしょうか?
藤田:口臭や尿でかぎ分けるみたいだね。かなりの成果が出ているようですよ。
穴澤:富士丸も、ボクの体調管理ぐらいしてくれればいいんですけど、無理でしょうね(笑)。
藤田:朝起こしたり、散歩に連れ出したり、いろいろしてくれてるじゃない(笑)。
穴澤:あ、そうですね(笑)。逆に人間が犬のにおいをかいで、体調の善し悪しがわかったりするんでしょうかね。
藤田:人間の嗅覚じゃ無理でしょうね。だけど、いつもにおいをかいでいれば、ちょっと変なにおいがしたらわかるでしょう。いつもと違うにおい。そういうときは、体調が悪いのかもしれませんよね。
穴澤:毎日においをかいでおくのが大切なのかもしれませんね。ところで、話は変わりますが、海外でも消臭グッズは売れているんですか?
藤田:日本ほど売れている国はないと思うよ。基本的に海外ではにおいがあった方がいいっていう考え方だから。インドネシアなんか、もうあらゆるにおいにあふれていますよ。空港に降り立っただけで、「あぁ、インドネシアに来たー!」って思うぐらいですからね。私なんかは、そっちの方がホッとするんですけど。
穴澤:そうなんですね。汗臭い人とか、いっぱいいそうですね。
藤田:それがね、あらゆるにおいが充満してるから、そういうのは気にならないんですよ。暑いところだから、汗もかくんだけど、全く気にならない。
穴澤:そういうもんなんですね。ボク、工事現場とかでバイトしてたことあるんですけど、現場はもう汗臭くて汗臭くて(笑)。夏場のトイレなんて、入れたもんじゃないですよ。目にきますから(笑)。
藤田:あぁ、アンモニア臭は、あんまりきついと目にくるからね。だけど、尿を消毒に使うところもありますよ。うがいに使うところもありますし。
穴澤:えぇ! そうなんですか?
藤田:あと、アフリカのいなかの方で、茶髪にしたいときは牛の尿を使いますしね。牛がおしっこをし始めたら、ワーッと人が押し寄せるんです。で、最初に頭を突っ込んだ人におしっこを浴びる権利が与えられる。
穴澤:なんですか、それ(笑)。牛のおしっこって何ですか? 茶髪って何ですか?
藤田:茶髪にする薬品がないでしょう? 牛のおしっこを浴びて脱色するんですよ。
穴澤:なんで、おしっこ浴びてまで茶髪にしたいんですか?
藤田:アフリカの原住民の間でも結構テレビとか普及してて、ヨーロッパの番組とか放送してるんですよ。で、それに憧れて自分も茶髪になりたい!って。
穴澤:え? でも、テレビがない地域も多いんでしょう?
藤田:今はもうほとんどありますよ。だから、どこも情報化社会。ワタシは文明に接していない人を探すのがひとつのテーマでね。世界中回ってたんですよ。で、カリマンタン島で6日も7日もかけて川を上ってね。やっとの思いで秘境みたいな所にたどり着いて、さすがにここならと、そこの部族の家に泊めてもらったら、酋長(しゅうちょう)さんの部屋には自家発電で見られるテレビとビデオがあったからね(笑)。
穴澤:そうなんですか(笑)!?
藤田:さらに、酋長の息子はオーストラリアに留学中だとかいうしね。ほかにもニューギニアでも探したし。本当にいないから、文明に接していない人は。ハダカで前に葉っぱみたいのつけてる部族だって、外国の情報は入ってるんですよね。
穴澤:でも、そう言われればそうかもしれませんよね。ボクらがテレビで見ているってことは、その人たちもカメラなりなんなりと接しているわけですし。
藤田:電波っていうのは、すごいんですよ。サハラ砂漠でもインドネシアでも、携帯はほとんどみんな持ってるしね。
穴澤:へぇ、知らなかったなぁ。あ、また、思い切り脱線してますね(笑)。それも、最後なのに。
藤田:とにかく、においにはすべて意味があるし、人間を含めたどうぶつにとって、とても重要であるということですよ。それを、臭い臭いと排除するのはどうだろうと、私は思うわけです。
穴澤:ものすごく強引にまとめてくださいましたが、そういうことですよね(笑)。
藤田:臭いモノにフタをすればいいってもんじゃないってことです。
穴澤:今月も、ありがとうございました!

